奄美大島を最大限に楽しむために、移動手段としてレンタカーを借りることは、多くの方が検討されることでしょう。レンタカーを利用した移動のメリットや、レンタカー選択のオススメや注意点について詳しく解説します。たくさんの観光名所が点在する奄美大島では、公共交通機関に頼らず、自分のペースで観光を楽しむためにレンタカーが非常に便利です。

また、快適なドライブを実現するためのアドバイスとして、道路状況や観光スポットへのアクセス方法も踏まえてご紹介。これらの情報を参考に、奄美大島での思い出深い旅を計画してみてください。

奄美大島のレンタカー事情

奄美大島は手付かずの自然景観の美しさによって多くの観光客を惹きつけていますが、ヒトの手があまり入っていない分、交通手段が重要なポイントとなります。島内には電車走っておらず、バスやタクシーは利用可能なものの、バスは運行本数に限りがあったり、タクシーはなかなか見つからない場合も多いです。

また、認識が低いようですが、奄美大島は意外と広く東京23区全部よりも広い島です。タクシーでは費用がかさみますし、サイクリングや徒歩での移動も選択肢にはありますが、限られた時間で多くの場所を訪れたいのであれば、時間的にも体力的にも、あまり現実的ではないでしょう。

レンタカーの必要性と利便性

このような状況下でレンタカーは、奄美大島を観光する際に非常に重要な手段となります。レンタカーを利用することで、観光スポットへのアクセスが格段に向上します。

例えば、奄美大島の美しいビーチや山々、歴史的な名所などを自分のペースで自由に巡ることができます。また、レンタカーを使えば、公共交通機関の時刻に縛られることなく、好きな場所で立ち寄って写真を撮ったり、食事を楽しんだりすることもできます。

さらに、複数人で旅行をする場合、レンタカーの利用は費用面でも優れたコストパフォーマンスを提供します。人数が増えるほど交通費が分散され、各自の移動の自由度も向上します。

レンタカーはまた、荷物が多い旅行者やファミリーにとっても利便性が高いです。観光地でのアクティビティ後に荷物を持って移動するのは億劫ですが、自分の車があればそうした負担が軽減されます。特に子供連れや高齢者が一緒の場合、スムーズで快適な移動が可能となるため、レンタカーは大変重宝される選択肢です。奄美大島の広大な自然を存分に楽しむために、レンタカーの利用は非常におすすめです。

このように、奄美大島を訪れる際には、レンタカーを利用することで様々な観光地に快適にアクセスでき、自由な旅を実現することができます。特有の地形や文化を体感するための便利な手段として、レンタカーは欠かせない存在と言えるでしょう。

レンタカーを借りる際のオススメ

旅行先でのスムーズな移動手段として人気のあるレンタカーですが、レンタカーを取扱う会社やクルマの種類は多く、どれを選んでいいか、わからない方もいらっしゃるでしょう。あすびや的観点から、特にレンタカーを利用することが少ない方向けに、できるだけシンプルにパターンを分けて記載します。

レンタカーの見ため

せっかくのご旅行ですから、ご自身の乗ってみたいクルマや見ためや性能が気に入ったクルマを選び、移動前や移動中もテンションを上げて旅を楽しむことをオススメします。

先述したとおり、割と大きな島である奄美大島は、旅行全体の移動時間の割合もそれなりに大きくなります。移動中の景色も美しい場所は多いので、それだけでも楽しめますが、お気に入りのクルマと音楽を追加するだけでも旅の満足度は大きく変わるでしょう。

ご家族連れの場合、お子さんにクルマを選んでもらって、そのレンタカーで移動するのも良い手段です。自分で選んだクルマなら、きっとお子さんも機嫌よく乗り込んで楽しんでくれるはずです。

貸出場所や返却場所の利便性

当然ではありますが、レンタカーは貸出場所や返却場所の利便性はご旅行をスムーズに楽しむために重要なポイントです。

空港や港から近いのか、送迎サービスはあるか、返却時に迷ったりしない分かりやすい場所か、などを気にかけて選ぶことで、余計なストレスを感じることなく全力でご旅行を楽しむことができるでしょう。

利用目的に合っているか

多くの方は、奄美大島に観光旅行で来られる際、美しいビーチや大自然の見られる観光スポットへと足を運ぶことでしょう。ただし、奄美大島はヒトの手が入っていないからこそ、そのままの自然の残る島。目的としている観光スポットまでの道のりは大丈夫なクルマでしょうか。

また、多くの方がレンタル料金が安価で利用しやすい、軽自動車のレンタカーをご利用になられます。4人乗りですが、荷物の積載スペースはそれほど、大きくありません。1人や2人なら、空いている座席スペースを利用して荷物の積載が可能ですので、それほど心配いりませんが、3~4人で軽自動車の利用を考えるならば荷物の積載スペースのことも考えておく必要があります。

画像はハイエース、人数や持ち運ぶ荷物の量なども考慮してクルマを選びましょう

奄美大島を快適にドライブするためのアドバイス

奄美大島は、豊かな自然と独自の文化が魅力の観光地ですが、観光スポットへのアクセスを快適にするためには、ドライブの際のいくつかのポイントを押さえることが重要です。本記事では奄美大島のリアルな道路状況や注意点、実際の観光スポットへのアクセスについて詳しく解説します。

奄美大島の道路状況

奄美大島は島全体に広がる道路網があり、主要道路は整備されていますが、山道や狭い道もあるため、運転には注意が必要です。特に離島ならではの風景を楽しむためには、カーブや急勾配の多い道を運転することになります。

美しいビーチで有名な“土盛海岸”へ降りる道や豊かな原始の森がそのまま残る“金作原原生林”付近の道などは、未舗装であったり傾斜が激しい道も多いです。そういった場所へ赴く予定がある場合には、オフロード走行を考慮した車や4WD車のレンタカーをレンタルすることも安心して楽しむ為の選択肢です。

また、舗装された一般道では基本的に交通量が少ない道が多いために、速度を出しやすく感じるのかスピード超過による事故が多いです。このスピード超過の車については、観光客に限った話しではなく、島民にも多く島民同士による事故も多いのが現状です。

観光で来られる人々は道に慣れていないこともあり、急なカーブや傾斜の道で対応が難しいこともありますので、そういった車は追い越しさせてあげて、ご自身はしっかりと標識の速度や法定速度を守り、車間距離を十分に取り、無理な追い越しなどはしないようにして安全運転でゆったり観光を楽しみましょう。

だからと言ってノロノロ運転や、よそ見運転するのも非常に危険です。思いがけず美しい景色に出会った場合でも、周囲の状況をしっかり確認して、よく注意した上で安全な場所に車を停めてから、景色を堪能しましょう。

多くの方が誤解していたり、理解できていなかったりするので簡単に記載すると以下のようなものです。詳しくは各レンタカー会社のサイトや約款などで確認できます。

・免責補償とは:事故を起こしてしまった場合、その運転者はその損害を賠償する責任を負います。保険が適用される場合でも、【免責金額分】は運転者の負担となります。その【免責金額分】をレンタカー会社が請け負うサービスを免責補償制度としています。

免責補償制度に加入されない場合、事故の状況やレンタカー会社の加入保険内容により異なりますが、保険項目の対物補償や車両補償などそれぞれの項目に【免責金額】が存在する為、事故を起こしてしまった場合、最大15~30万円などの金額を負担する必要があります。

免責補償制度の加入料金は多くのレンタカー会社が1,000円/1日ほどの料金です。この加入によって万が一の事故の際の上記【免責金額分】を支払わなくてもいい(レンタカー会社が負担する)とする補償です。

・NOCとは:事故、盗難などで車両の修理が必要になった場合、レンタカーを借り受けた者がレンタカー会社に営業補償として支払わなければならない金額です。保険適用となる事故による第三者の損害やレンタカーの修理費用とは異なるため、免責補償制度に加入していても支払わなければなりません。

NOCの価格は各会社ごとに異なりますが、多くは車両が自走できる状態かそうでないかによって異なり、自走できる場合は25,000円くらい、そうでない場合はおよそ50,000円+レッカー代、となっています。正確な金額や、その金額が修理までの日数によらず一律それでOKなのか、それとも修理までの必要日数により金額が異なるのか、などは各レンタカー会社の約款に記載があります。

レンタカー会社によってはNOCの料金を補償するサービスもありますが、当然そのNOC補償制度加入分の料金上乗せがあります。

また、このNOCを理由に車両のキズや汚れによって返却後に料金を請求されるケースもあります。レンタカー貸出前に行うキズや汚れのチェックの際は、後になって後悔しないようにしっかりとご自身の目で確認し、もともとついているキズや汚れなどがある場合にはしっかりと伝えて対応してもらいましょう。

とはいえ、奄美大島のように観光地を巡るために未舗装の路を走る必要があったり、舗装された道路であっても石や枝が落ちていたりする場合、普通に走っていても跳ね石や枝によるキズがついてしまうこともあります。“ある程度までのキズについては料金を請求しない”というようなルールを謳っているレンタカー店もありますので、心配ならそういった場所で借りることをお薦めします。

目的の観光スポットにアクセスするルートを考える

奄美大島には多くの観光スポットが点在していますが、各スポットを巡る際の効率的なルートを考えることが大切です。奄美大島は日本で三番目に大きく、一周460㎞あり島を真っすぐ縦断しても車で片道3時間以上かかります。

無計画に臨めば、移動で多くの時間をロスしてしまい、巡れるスポットの数が限られてしまったり、観光スポットに滞在する時間が短くなってしまったりしてしまうことでしょう。

ご自身の旅行期間や目的の観光スポットの位置や移動距離を事前に把握し、効率的なアクセスルートを決めておくことで、より充実した奄美観光の旅ができることでしょう。

また、基本的に交通量の少ない土地ではありますが、観光シーズンのスポットでは混雑する場合もありますので、事前に道路状況を調べておくことも必要です。

例えば、奄美大島北部にある崎原(さきばる)海岸は、エメラルドグリーンから濃いブルーへと変わるグラデーションの美しい海と、真っ白な砂浜への入口にある緑の映えるアダンのトンネルなどがあり、観光客に非常に人気のスポットで多くの人々が訪れます。

しかし、そのビーチへ向かう道は非常に狭く、曲がりくねり起伏も激しい道で、さらに崎原海岸で行き止まりになっている道なので、Uターンして戻ることも難しい場所となっています。そんな場所にシーズン中のピーク時は観光客のレンタカーで渋滞となってしまいます。

ただでさえ、奄美の道に慣れていない人々が曲がりくねり、激しい登りや下りの狭い道で、ギリギリの間隔ですれ違わなければならず、また辿りついたところで駐車場がいっぱいでそのまま引き返すこともあります。

そういったポイントが多いわけではありませんが、事前に知っておくだけで“どうしても行く必要があるのか”“ピーク時に被らない早い時間に行くのは可能か”など、対策を考えることができます。

自身が立ち寄る予定のスポットを定めたら、周辺の混雑状況を調べたり、地元の人に聞いてみるなどしてみることも、事故を未然に防ぎ楽しい思い出だけを多く残す大事なポイントです。

動物たちとロードキル

奄美大島には多くの固有の野生生物たちがいて、その多くが夜行性ですが、昼行性の生物も存在します。奄美大島の観光地の多くは、その自然の美しさや素晴らしさを感じられる場所にあり、だからこそ、その近辺では道路に野生生物が出てきてしまうことが多くあります。

私は朝の出勤時にほぼ毎日、悲しいことに、道路に出てきてしまったがために轢かれてしまった生き物たちの死骸を見ています。だからといって急ハンドルを切ったり、急ブレーキをかけたりしては事故に繋がってしまう恐れもあるので、回避しきれないものがあるのは事実です。ですが、少しの注意と速度ルールを守ることで回避できる場合がほとんどだと思います。

ご自身がロードキルの加害者になってしまわないようにという面でも、制限速度を守り道路状況によく注意して安全運転をお願いします。運転中に周囲をしっかり観察し、ルールに従った運転をすることで、より安心して観光を楽しむことができるでしょう。奄美大島の自然と文化を大切にし、素晴らしいドライブを楽しんでください。